ABOUT

虚屯出版は、アートブックのお店と出版を行うレーベルです。福岡県糸島市前原名店街に店舗を構え、福岡の総合プロダクション、カラクリワークス株式会社が運営しています。さまざまな出版社から出版された本の販売と自社企画で本を出版しています。そしてこの文章を書いているのは、虚屯出版プロデューサーの濱門慶太郎です。 虚屯出版が目指しているのは「アートの民主化」です。多くの人にとって、アートとは気軽に触れるものではないかもしれません。なんだかよくわからない、と自分から遠ざけてしまうこともあるかもしれません。 ただ、アートかアートでないか、に関わらず、絵を描かずにはいられない人がいるのは間違いありません。何かを表現したくてよくわからないけど何か作ってしまう、という人もたくさんいます。そうやって誰に頼まれた訳でもなく、ただただ作りたくて作ってしまったものを第三者が見て驚いたり感動したりすることも、またあることです。 そういう人間の「作りたい」衝動や行為に少しでも触れる機会を社会に実装したい。そしてその「作らないといられない人たち」と一緒に新しい市場を作りたい。その手段として、「本を作って、本を売る」をやることにしました。作品自体を扱うことは、物理的な条件や売買のハードルが高いかもしれない。しかし本なら、たくさんの人が作品に触れる機会を生み出すことができるのではないか。そう考えました。 店内に並べている本は大きく2種類あります。1つは主に日本の出版社のもの。多くの人にとって比較的入りやすい、触れやすい内容のものです。もう一つは、主に海外の出版社のもの。その多くは美術館で個展をするようなアーティストの名前がタイトルになっているようなものです。そのどちらもそれぞれに面白さと役割があって、多くの人に触れてほしいものばかりです。 「アートブックのお店と出版」「アートの民主化」といいながら何をアートと呼んで、何をアートと呼ばないかなど決めている訳でもわかっている訳でもありません。それは時代や人によって変化するのかもしれません。私はそこも含めてアートの面白さだと思っています。 わたしにとって「アートの民主化」とは、たくさんの人の頭の中にアートが存在する状態を作ること、たくさんの人がアートにわずかでも関心を寄せている状態を作ることです。そのために、さまざまことに取り組んでいきます。WEBで、もちろん糸島の店舗でも、お会いできることを楽しみにしています!